カエデプロジェクト

早川町は、日本一人口の少ない町です。面積の96%が森林に覆われ、
秋は、カエデやモミジが、色とりどりに山を彩ります。
早川に多く自生するイタヤカエデはメイプルシロップを作ることが出来る魅力あふれる地域資源です。
本プロジェクトは、イタヤカエデの樹液からメイプルシロップを作ることを軸として、
南アルプスの麓の四季折々が醸し出す美しい自然と豊かな温泉などの観光資源を背景に、
早川町民それぞれの特技や立場を活かし、特産品を開発したり、
植樹や樹液採集などの体験を創出していくことにより、県内外の来訪者を増やし、
町を活性化させ、 手入れが難しくなった山や森林に還元することを目指しています。

カエデ プロジェクトとは

 

楓(カエデ)プロジェクトにおけるイタヤカエデの活用方法と効果

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早川町を「イタヤカエデの里」に

早川町には、21種類のカエデ(紅葉)が自生しています。
カエデの樹液は、骨を強くするカルシウムやカリウムなどの
ミネラルや カラダに良いとされる栄養素が、たっぷり含まれていることが特長です。
早川町には、糖度が高く香り豊かな樹液をもつ イタヤカエデが道路沿いに、数多く自生しています。
この恩恵を活かし、早川町を「イタヤカエデの里」にしていこうと様々な試みが始まりました。
イタヤカエデの稚樹バンクを育成したり 生育条件や樹液採集における様々な研究データも集めています。
すべては町民が自分たちの立場を活かし、山のカエデさんと対話しながら、
じっくりと進めていますので、 長い目で応援していただけますよう、よろしくお願いします。

おいしいメイプルシロップができるまで

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イタヤカエデの木は他のカエデの木と区別が つきにくいので、葉っぱがあるうちに 幹に目印をつけておきます。
イタヤカエデの木は他のカエデの木と区別が つきにくいので、葉っぱがあるうちに 幹に目印をつけておきます。
樹液の収穫は雪解けの頃のわずか二週間。 夜間はマイナス、日中の気温が 5〜10℃の日が採集の目安です。
樹液の収穫は雪解けの頃のわずか二週間。 夜間はマイナス、日中の気温が 5〜10℃の日が採集の目安です。
ノズルを差し込むため、カエデの幹に直径2㎝ほどの穴を開けます。
ノズルを差し込むため、カエデの幹に直径2㎝ほどの穴を開けます。
美味しそうな樹液が流れ出しましたよ。貴重な自然の恵みです。
美味しそうな樹液が流れ出しましたよ。貴重な自然の恵みです。
樹液は、さらりとして 、すっきりした甘みがあります。
樹液は、さらりとして 、すっきりした甘みがあります。
24時間で10ℓほどたまります。 寒い日は、夜間に凍ってしまいます。
24時間で10ℓほどたまります。 寒い日は、夜間に凍ってしまいます。
さあ、いよいよメイプルシロップ作り。 じっくりと煮詰めていきましょう。
さあ、いよいよメイプルシロップ作り。 じっくりと煮詰めていきましょう。
糖度が50度になるまで煮詰めると、わずか50分の1の量になってしまいます!
糖度が50度になるまで煮詰めると、わずか50分の1の量になってしまいます!
20ℓの樹液から400㎖のシロップができました!右:原液。左:メイプルシロップ
20ℓの樹液から400㎖のシロップができました!右:原液。左:メイプルシロップ
上品で繊細な風味のシロップには、 ミネラルがたっぷり。韓国では骨を 強くするといわれ貴重品です。
上品で繊細な風味のシロップには、 ミネラルがたっぷり。韓国では骨を 強くするといわれ貴重品です。

早川町に自生するカエデのギャラリー

1.イロハモミジ(伊呂波紅葉)
1.イロハモミジ(伊呂波紅葉)
イロハカエデともいいます。京都・高雄のカエデがこの種類であったことからタカオカエデとも。
福島北部から四国、九州にわたった自生。和名は、葉の裂片を「いろはにほへと」と数えたことに由来。
2.オオモミジ(大紅葉)
2.オオモミジ(大紅葉)
九州(中部以南)本州、四国、九州に自生。庭園木としてもよく植栽されます。葉の表面は緑色、葉の裏面は胆力食で、
表裏面ともに、はじめは毛があり、のち無毛になります。各裂片に細かく揃った重鋸歯があります。
3.ハウチワカエデ(羽団扇楓)
3.ハウチワカエデ(羽団扇楓)
葉が名月のように美しいことから、メイゲツカエデの別名もあります。北海道と本州の標高1000m前後の産地に自生します。
和名は、葉の形を天狗の団扇にたとえたもの。葉柄が葉幅の半分くらいであることが特徴です。
4.コハウチワカエデ(小羽団扇楓)
4.コハウチワカエデ(小羽団扇楓)
本州、四国、九州の低山地に広く自生。イタヤメイゲツ(板屋明月)の別名もあります。
尾根筋などの風の強い場所にも生育しますが、杉植林地などでも見られます。ハウチワケデよりも小さいことから名付けられました。
5.ヒナウチワカエデ(雛団扇楓)
5.ヒナウチワカエデ(雛団扇楓)
和名は、ハウチカエデより繊細なため雛にたとえたことから。福島県南部から本州、四国、九州の低山地に自生。
葉は、掌状に9〜11深裂し、切れ込みの最深部に隙間があります。葉のふちにギザギザにがたつきがあります。
6.コミネカエデ(小峰楓)
6.コミネカエデ(小峰楓)
本州全体から四国、九州にかけて標高1000メートル前後の高地に自生。和名はミネカエデよりも花が小さいことから。
花はぶら下がる形で咲きます。葉の裂片はふつう5つで縦に長く上の3つは先が尾状に長く伸びます。
7.カジカエデ(梶楓)
7.カジカエデ(梶楓)
和名の由来は、葉の形がカジノキに似ていることから。また、葉のふちに荒々しい鋸歯があるので、オニモミジとも呼ばれています。
本州(宮城県以南)から四国、九州に自生。東北地方の日本海側、新潟・富山両県には見られません。
8.ミツデカエデ(三手楓)
8.ミツデカエデ(三手楓)
北海道南部、本州(東北中部地方にやや多い)四国、九州中部の山地に自生。葉が3出複葉(小葉が三枚付く)であるのが特徴です。
日本に自生するカエデ類で複葉の葉を持つのは、本種とメグスリノキのみです。
9.オオイタヤメイゲツ(大板屋明月)
9.オオイタヤメイゲツ(大板屋明月)
本州(福島以南)から四国までの定置に自生。母9〜13裂して、掌状になります。葉柄が葉幅より長いことが特徴。
「板屋」とは板葺きの屋根のように葉がよく茂り、雨水が漏れない意味といわれています。
10.オガラバナ(麻幹花)
10.オガラバナ(麻幹花)
オホーツク海で発見されたカエデ。花が穂になって咲くのでホザキカエデの名もあります。
「麻幹」とは皮を剥いだ麻の幹のことで、本種の材が柔らかく似ているため。
11.エンコウカエデ(猿猴楓)
11.エンコウカエデ(猿猴楓)
岩手県以南の本州の太平洋側、四国、九州に自生。葉裏の主脈沿いに毛のある品種をウラゲエンコウカエデといいます。
切れ込みが大きく裂片が長く伸びるので、これを猿の手足に見立てて「猿猴」と名付けられました。
12.ホソエカエデ(細柄楓)
12.ホソエカエデ(細柄楓)
和名は花の柄が細いことに由来します。葉や樹皮がウリハダカエデに似ていることから、別名ホソエウリハダとも。
日本の本州(福島県以西)から四国に自生。葉は浅く3〜5裂し、裂片の先は尾状に尖ります。
13.メグスリノキ(目薬の木)
13.メグスリノキ(目薬の木)
和名の由来は、樹皮や葉の煎じ汁で目を洗うと眼病に効くことから。また「長寿の木】【千里眼の木」とも呼ばれます。
本州(宮城県以南)から四国、九州にかけて標高700m前後の山中に自生します。
14.ミネカエデ(峰楓)
14.ミネカエデ(峰楓)
北海道から本州中部以北の日当りの良い高地斜面に多く自生。葉はほぼ五角形で横幅が弘樹5〜7中裂し、葉のふちに重鋸歯があります。
花が大きく上向きに咲くのが特徴です。黄葉の最盛期は10月頃ですが、北海道では9月末頃から黄葉します。
15.アサハカエデ(麻の葉楓)
15.アサハカエデ(麻の葉楓)
別名ミヤマモミジ。福島県以南から四国まで自生し、関東北部から中部地方に最も多く見られます。
和名の由来は、葉の形が大形で、麻の葉に見えることから。葉は掌状で5〜7裂します。
16.イタヤカエデ(板屋楓)
16.イタヤカエデ(板屋楓)
黄葉するカエデの代表で、カエデの仲間の中では最も大きくなります。和名の由来は羽賀よく茂って重なり、
板葺きの屋根のようになるため。葉は3〜9裂し、葉のふちに鋸歯がないのが特徴です。樹液は、美味しいメイプルシロップになります。
17.ヒトツバカエデ(一葉楓)
17.ヒトツバカエデ(一葉楓)
東北地方(岩手県・秋田県以南)から近畿地方東部に自生。カエデの仲間にもかかわらず、葉に切れ込みがないのが特徴で、
一見してカエデに見えません。丸い葉の形からマルバカエデともいいます。
18.チドリノキ(千鳥の木)
18.チドリノキ(千鳥の木)
本州(岩手県以南)四国、九州の谷間の水分の多い斜面に自生。東北地方の日本海側にはなく、北陸地方には少ない種。
和名の由来は翼のある果実の形を、羽を広げて群れ飛ぶ千鳥に見立てたことによります。
19.ウリカエデ(瓜楓)
19.ウリカエデ(瓜楓)
和名の由来は、木の肌の模様を瓜にたとえたことから。ウリハダカエデよりも小さいことから雌に見立ててメウリノキともいいます。
東北地方南部から四国、九州、までの低い山地に自生。葉はカエデの中でも小ぶりの種です。
20.ウリハダカエデ(瓜膚楓)
20.ウリハダカエデ(瓜膚楓)
本州から四国、九州までの低山の林内に自生し高さは10mほどになります。
和名の由来は、暗緑色で黒い筋がある樹皮をマクワウリにたたえたことから。葉の裂片は3〜5つで尾状に尖り、葉裏に毛があります。
21.テツカエデ(鉄楓)
21.テツカエデ(鉄楓)
東北地方(岩手県、秋田県以南)から四国、九州までの沢沿いの湿潤地などに自生。西日本には少ない種です。
葉は、幅広い五角形をなし、縁には重衛鋸歯があります。又、葉の表面がちりめん状になるのが特徴です。